この前の挿絵の練習の続きです。MJイラストレーションズの課題。
そもそもカポーティーの「冷血」を読み始めたのはギャラリーハウスマヤの装画コンペの課題図書だったから、でした。
他の読んだ事のある課題がいまひとつ乗り気になれなくて、ぐずぐずして諦めかけて、読んだ事のない冷血を読み始めたのが締め切り10日前。思いのほか面白かったので何か描いてみようと思って描いてコンペに出したのがこれ。
いろいろ資料を検索してる時に出て来た、当時の地元紙の紙面を元に描きました。
事件そのものよりも、事件の動揺で、小さな村の一軒しかないカフェで噂や憶測が飛び交って、村の人達が疑心暗鬼になっていくという描写がリアルで印象に残ったので。
コーヒーカップの跡がついたカフェの古新聞のイメージ。
2日くらいで描きました。
描き上げてから、ふと、これ装画としてはどうなんだろ?と思って。
なんか方向誤って頑張ってしまったような気もしたんですが、時間もないしとにかくそのまま持って行って、やっぱりそのまま落選しました。
残念。
次に描いてみたのがこれで。
惨劇の夜のクラター家のイメージ。穏やかなインディアンサマーの続く11月、満月の明るい静かな夜。
秋楡の並木の向こうの白い大きな農家。
静かで明るい怖さをイメージしたんだけど難しい。
そしてもう一枚、二人組の犯人の、どこか歪な印象のシルエットを描き入れてみたくなって風景に足してみたのがこれ。
でも、これはちょっと蛇足だった気がします。
描かないほうが良かったな。
コメントをお書きください